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2014年1月25日 (土)

読書・・・新美南吉

恥かしいことに、私はあまり本を読まない。 

言い訳をするならスピードが恐ろしく遅いものだから、

文庫本1冊にもやたらと日数がかかるのです。

小学校の頃は(随分昔のことで御免なさい)少年少女文学全集とか云う本が家にあって、1日ごろごろと寝転がりながら1冊読み終えていたと思うのに。

いつから読めなくなったんだろう? 

結婚してから暫らくのあいだ、本を買うということができなかった。

夫の僅かな給料(私は働きに出なかった)の中で本を買うことを躊躇した。

その内、子供もでき、家事が忙しくなり、

昼間から読書をすることがはばかられた。  

本屋さんに行くのは大好きなのです。

子供の頃、夕方の散歩と云えば

家族そろって本屋さんまで行ってくることをさしていました。

今も、これといって目的がなくても本屋さんは好きです。

岡山の丸善が昨年末だったか改装されて、

雰囲気ががらっと変わりました。 

平積みのスペースが狭くなり、天井まで届くような書架が威圧感甚だしく立ちふさがっています。

私はこの雰囲気にまだ慣れていません。

何が何処にあるのかも分からない中で

キョロキョロ歩いていて、目に飛び込んできたのは

「宮沢賢治の童話集」と「新美南吉の童話集」でした。

               book

今日、病院へ行くことになっていました。

初めての病院で、整形外科です。

昨日、その病院へ電話して予約は出来ないのかとたずねました。

「予約はできない」「人気の先生なので患者さんが多い」と教えられ、

待ち時間に読もうと持って行ったのが新美南吉の童話集。

とても読みやすいのですが、私は頭の中で声をだして読んでいるから

やはりゆっくりです。

              hospital

この童話集の中の最初は「ごん狐」

次は「手袋を買いに」です。

この2篇はよく知っているのでとばし・・・

次の「狐」というのから読みはじめました。

              eye

七人の子供(年齢のちがう子供達)が月夜に歩いて行きます。

笛の音に誘われ足がはやくなるのですが、文六ちゃんと云う子供が遅れてしまいます。

「文六ちゃん 早くこい」と呼ばれました。

「んでもおれ、おっ母ちゃんの下駄だもん」と 速くは歩けません。

町には入ると、下駄屋さんがあり、そこで文六の下駄を買っていると、

腰のまがったおばあさんが店に入って来て、ふとこんなことをいうのでした。

「やれやれ、どこの子だか知らんが、晩げに新しい下駄をおろすと狐がつくというだに」

子供達はびっくりし、その顔には心配な色がただよっています。

下駄屋のおばさんが 「ようし、そいじゃまじないしてやろう」といって、

マッチをする真似をして、文六の新しい下駄のうらに、ちょっとさわりました。

             中略

お祭りの出し物をたのしみました。昼間みれば何でもないものが、提灯の光の中ではなんと不気味なことでしょう。

・・・子供達はおもいだしました。

晩げに新しい下駄をおろすものは狐につかれる・・・・

帰り道も月夜でした。一人の子が、もう一人の子の耳にささやきます。

次の子へ、また 次の子へと・・・文六以外の子たちへ伝わりました。

「下駄屋のおばさんは、ほんとうにマッチをすっておまじないをしやしんだった。真似ごとをしただけだった。」

・・・狐につかれるとはどういうことかしらん。・・・

文六が「コン」と咳をしました。

この咳には特別の意味があるのではないか? よく考えてみるとそれは咳ではなく、狐の鳴き声のようでした。

文六ちゃんは狐になってしまったと子供達はおもいました。

文六は他のみんながそんなことを思っていることをちゃんと知っていました。

家のそばまで帰り、木戸をあけて中には入りながら、

 ・・・ひょっとすると、自分は本当に狐につかれているかもしれない、という心配を感じます。

             moon1

お母さんと一緒に寝ながらお祭りのようすをきかれたのですが、祭りの話はすぐやめて、気になっていることをお母さんに問いました。

「夜、新しい下駄おろすと、狐につかれる?」

「嘘だよ、昔の人がそんなことをいっただけだよ」

「もしほんとだったらどうする?」「ぼくが狐になっちゃったらどうする?」

「そうしたらもう家に置くわけにゃいかないね」

   ・・・次から次へと問答がつづきます・・・・

             * あと少しつづきますpaper

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コメント

そうですね~、今みたいにすぐに本は買えませんでしたね。
ハードカバーの本が多く高かったし・・・。

新美南吉と聞いただけで、心がほんのりと温かくなります。
子供も大人も読める本ですね。
あらすじの「狐」は読んだことがありませんでした。

こうしてあらすじを書くってホントに大変ですよね。
ありがとうございました。
でも書くことによって自分の記憶が確かなものになるという
利点があります。またよろしく!

bookちゃぐまま様
ちゃぐまま様のように高尚で難しい本には縁遠いのですが、
絵本だとかこの本のような類は好きです!  胸にこみ上げるものがありました。
あらすじも上手には書けませんが、一人でも多くの方に読んでもらいたいお話しでした。

以前にもお話しましたが、わが家では本は回し読みhappy01
一番時間がかかるのが私です
∴感想を話し合う時間が遅くなります

心温まるあらすじ
楽しみです

bookおばさまへ
家族で同じ本を読み、感想を言い合うってとても良いことですね。
でも実行するのはとても難しいdown
子供さんが小さい頃からの習慣なのでしょう。
おばさまの子育ての素晴らしさが感じられます。

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