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2010年9月10日 (金)

盛岡にて

シニアカレッジのことをお話しようと思っているんですが。。。

何をどのように書けばよいのか、ちっともまとまらないのです!

そこで、盛岡に着くまでのことや、第一印象などを書いてみようと思います。

            *

東北新幹線 「はやて」 でのことです。

はやて号の座席ポケットに ≪トランヴェール≫ という小冊子が入っていました。

その小冊子の表紙に  巻頭エッセイ・伊集院 静 という文字を見たのです。

ごく最近、伊集院 静の本を読んだばかりだった私は、その文字に引かれるように手に取りました。

 「 夏のよろこび 」 と題名がついていて

人間が見せる幸福の光景の中でも際立つ一つとして、

夏休みになると、孫を迎えに出た祖父母の表情と、

名前を呼んで飛びついていく子供の姿だ。 

 先輩作家の井上ひさしさんから聞いたとして、

北国の言葉は他にたとえる言葉がないほど ゆたかで

喜びと哀愁に満ちたものです。 と

 井上ひさしさんは、山形生れ。 高校時代は仙台で送っている。

北国は井上さんの原風景がある場所です。

 伊集院さんは、北国に暮らし始めて・・・先の井上さんの言葉が解りはじめた。

言葉というものは人間の幹のようなものだと改めて思った。そうです。

 北国は多くの文学者を輩出している・・・

彼等のあの素晴らしい作品群は、

少年、少女時代に身体の中にゆっくりと育まれた、

ゆたかな北の言葉が大きく影響しているのだろう。 と書かれていました。

伊集院さんがこのように書いた ゆたかな北の言葉 に出会えるでしょうか?

          *

入学式の受付は昼の12時からです。

午前中タクシーを利用して少し観光をしました。

日本で一番大きい村・・・ 滝沢村の方へ行く途中・・・

「近くでどこか見るような所、他にないかしら?」って訊ねたんですね。

運転手さん  「蒼前神社っていうのがあります」

    「チャグチャグ馬っこが出発するところです」って教えて下さいました。

その、チャグチャグという発音が・・・とても真似のできない、い~い感じなんです!

チャングチャング・・・と云うように聞こえます。

これは馬の飾りにつけた鈴が鳴る音をあらわしていると云う通り、そんな発音なんですよ!

Img_5796  Img_5789

Img_5799  Img_5795 

                 *

次に、いきなりシニアカレッジ最終日の講義にふれたいと思います。

 地域語(方言)と地域の文化 という題での興味深い講義でした。

90分ではとてもとても足りない・・・そんな内容だったので

私の頭に残っているのは、ごく一部だと思いますが、

その中でのごく一部をお知らせしましょう。

明治中期まで・・・ポスト漢字の議論が続くなかで

         「普通語」(日本中で通じる言葉)

         学校教育で方言矯正の必要性を感じ始め、

      西ヨーロッパの国をめざしていった。

明治30年代に入ると

        東京の言葉をもとにして、全国の方言の中からよい言葉を採用して→

      標準語を作ろうとしたが、実際には東京山の手の言葉が主に標準語となった。

国語の実施期(明治30年代~敗戦)

        日本中の小学校で標準語励行運動がおこり、

        方言撲滅のための方言札なるものが出現し、

        徹底的な訛音強制がなされた。

             ↓

ズーズー弁をしゃべる東北地方の子供たちが主なターゲットになったのです。

ズーズー弁とは

 「ジ」と「ズ」、「シ」と「ス」、「チ」と「ツ」を区別しない発音で

 「知事/地図」、「寿司/煤」、「土/筒」 が同じ発音になります。

方言札とは

    木の札に 「方言札」と書いてあり、

    方言を使うと、そのバツとしてこの札を首から下げる。

    一度首にかけると、言葉を直しても簡単には外してもらえなくて、

    これをはずすには、友人の密告が要ったりしたそうです!

しかし、いくら教室の中での言語教育がなされても、教室を一歩出ればまるで異なった世界が展開して子供たちは解放と自由さで嬉々として遊ぶのでした。

それでも、教室内では「シ」と「ス」の反復練習で、間違った子供を笑い者にするようなこともあったのです。

これは何故かと云えば、集団就職の影響が大きかったことがあります。

              *

こんなに厳しく矯正しても、方言は立派に生き残ってきたのですね!

それには方言でないと的確に言い表せないものがあるからでしょうね~

啄木の歌にあるように

    ふるさとの訛なつかし

    停車場の人ごみの中に

    そを聴きにゆく

自分の育った土地の言葉に包まれると、どんなにホッとすることでしょう!

でも、私、ここで気付きました!

私にはこれっ! といったお国ことばがないのです!!

これって、自分がなんだかちっぽけで、深みのない薄っぺらなものに思えてきます。

父の愛した岡山に住みながら、

岡山弁に染まりきらない私がいます。

8年間の学生時代を過ごした東京での言葉だって・・・

所詮、田舎そだちの私に東京弁という外套を着せただけのものだったでしょう。

では、小学校卒業までの四国の言葉は?

すっかり忘れてしまった気分ですし、

元々、両親が四国の人間ではないのですから。。。

伊予弁なんてものは・・・・?

一体私は何者?  などと今更考えても仕方のないことですね!

・・・私がそんな馬鹿げた考えに耽るほど、方言の持つ豊かさを思ったのです。

ゆたかな言葉も、口に出すと通じないという悩みがあって。。。でしょうか?

すぐれた文学者が輩出されたのは?

文字に書けばズーズー弁も共通語になるんじゃないかしら?

             *

遠野物語が刊行されて百年。 遠野で語り部さんのお話を聴く機会がありました。

いや~~ なかなか聞きとれない!  半分聞きとれたかどうか?

Img_5928                     遠野駅

まとまりのない記事になってしまいました。

岩手で出会ったほとんどの方は、共通語で話してくださいましたが、

お国なまりの風を感じさせていただけたのは、タクシーの運転手さんでしたよ!

旅の者としては、これが嬉しい!

又つづきます。

               

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コメント

お国なまり・・・良いわ。
家を出たことの無いおばさんは、
今現在の言葉が一番良いと
信じていますが、愚息に注意されること
しばしば。
彼は高校で国語を担当していますので、
厳しい。

静岡ではそうずら・・有名ね。

昔『銭の花』が放映されていた時、
富士真奈美がよく使っていました。

方言っていいものです。
お国訛りを聞くとホッとします。
でも転転としてきた人にとって、本当に自分にとってのお国訛りはどれかなと思うでしょうね。

ズ―ズ―弁を矯正しようとした歴史があったのですか、昔の政治家?はなんて無駄なことをしたのでしょうね。
確かにズ―ズ―弁は関西から西の方にとっては
言葉が重くて聞きづらい話し方ですが、風土に根づいた方言でそう簡単には治せるものではないのに、
マスコミの影響でこれからは徐々に聞かれなくなるような気がしますが、そうなると少し寂しいです。

こんばんは~
生まれてから今まで、県外で生活した事のない私は、岡山弁丸出しです。
でも岡山弁は語彙が豊富で、標準語では言い表せない微妙なニュアンスがあります。
学生時代、寮におり、全国から集まった友人達のお国言葉でのやり取りが一番良かった時代です。happy01

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