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2010年9月18日 (土)

シニアカレッジ・7 宮澤賢治

宮澤賢治・・・誰もがよく知った名前です。

Img_5869 

風の又三郎や、銀河鉄道の夜とか、注文の多い料理店などを読んだ人は多いかと思います。

SFのような不思議さが印象に残ったのですが。。。

今回、予習のつもりで、短編を幾つか読んで・・・と、

読み始めたのはいいけれど私の頭が柔軟でないのか

純粋でないのか?   愉しむ感覚までいかなかったのです。

 でも、岩手、花巻が生んだ。。。作家。。いえ、

ひと口に作家では、云い切れない多くの顔をもった方でした。

今回のシニアカレッジでは幾つかの講義に賢治が係わって・・・いました。

柳田國男しかり、佐々木喜善しかり・・・啄木もそうだし

同じ時代を生き、繋がりを持ちながら影響し合ったのですね。

文学だけでなく、幅広く多面的に賢治の名は今に繋がっていました。

Img_5873 Img_5844               下の畑の現在の風景です ↑

Img_5851                イギリス海岸と賢治が名付けた辺り ↑ ↓

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 猿ケ石川の、北上川への落合から、すこし下流の西岸でした。 広く露出する青白いギョウカイシツの泥岩が、強い日差しで乾き真っ白に見える岩の上を歩くと「全くもうイギリスあたりの白亜の海岸を歩いているような気がするのでした。」

水面下にはゾウの足跡化石群が隠れているそうです。

白亜の海岸は見えなくても、両岸にこんもりと木々のある風景だけでも

まるでイギリスの画家ターナーの絵を彷彿とさせるように感じました。

            *

石井正巳先生は賢治の なめとこ山の熊(私の好きな作品)を取り上げて、

人間と野生(熊)の共生の世界を書き、そして食う・食われると云うことを書いているとおっしゃいます。

 熊捕り名人の小十郎が熊を捕るのは、熊が憎くて殺すのではない。  仕方なしに猟師をしている、お互いに因果なことだと云って、殺した熊を前にして嘆くのです。  その小十郎も、やがて熊に殺されるのですが、お前を殺すつもりはなかったと熊が云い、死にゆく小十郎も熊ども許せよとの思いでした。 小十郎の死骸の周りには熊が環になって座りひれ伏していました。

 私が全く知らなかったお話〈フランドン農学校の豚〉というのがありました。

あらすじを紹介されただけでしたが、思いもよらない物語で、驚いたのです。

農学校で飼われている豚は、人間の言葉を理解し、

 「 豚は白金と同じ価値がある 」と話しているのを聞いて、豚は自分が一流の紳士だと思うのです。

やがて豚も肉にするのに適した大きさになりました。 しかしこの頃

「家畜撲殺同意調印法」というものがあって、家畜を殺そうとする者はその家畜から死亡承諾書に家畜の調印を貰わないといけないのです。

豚は、何やらよく理解できないことを人間が話しているのが気になって、心労のために痩せてしまいます。

痩せた豚では、ダメですから畜産学の先生が肥畜器で豚を肥らせる。

校長が強引に死亡承諾書に捺印させ、

豚は雪の庭へ連れ出されて殺される。

というような内容です。

  普通、人間の側からのことしか考えないけれど、賢治という人は常に相手の立場を考えていた人なのじゃないか? だからこんな滑稽ともいえる物語が書けたのじゃないでしょうか。

 賢治の世界は広くて、深いです。

私はその入り口に立ったばかりだと感じています。

これから先、長く係わりながら作品にふれていければいいかな! 

と思いはじめていますが。。。。。

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